自宅で観た映画の感想④
この1ヶ月新作映画とそのおさらい、そのほかにTwitterの映画トーク配信のネタもありと、新しく観た旧作映画はそこまでないんですが、放っておくとまた溜まってしまうので、この辺で吐き出しておこうと。
トレマーズ
ネバダ砂漠の田舎町に突然出現したワニだかヘビのような生物と住民達の攻防を描いたパニック映画。
BSだかWOWOWだかでやっていたやつを録画して後日観賞。
僕は怪獣よりもヒーローのほうが好きなので、バケモノに襲われる一般人が協力して倒す、みたいなのはあまり好きではないんですが、なんだかんだで観てみるといつもすっげー楽しいわけで。
この映画もそのひとつでございました。
あれ?地震?と思ったらこいつらが地中でウゴウゴしていたわけで、視力がない分聴覚で獲物を捕らえる性質。一体どうやって田舎町の人たちはこいつらから逃れ、撃退することができるのか、というもの。
劇中ではなぜこいつらが生まれたのかとか、いつからいるかとかその辺は一切追求していません。そこ掘り出したら逆につまらなくなってしまうときありますよね。
田舎町ってことで住民がめっちゃ少ないってことと、このバケモノが何匹もいるってのが映画をコンパクトにしながらも面白くできているように思えます。
それと、主人公とその相棒とのコンビプレイだったり街を去ろうとした瞬間に足止めをくらう流れ、ケヴィンベーコンと地質学者とのちょっとしたロマンス、銃マニアの夫婦、イタズラばかりのクソガキ、なんでも商売にするアジア人のおっちゃんなどなどキャラもみんな際立ってる。
そして何より、このバケモノに喰われた人たちの残骸がめっちゃ怖かったり、どうやって倒すのかというアイディアだったり、アメリカ田舎町ってことで陽気でブルージーなBGMもまた小気味よくさせてくれる。
シリーズ化されてるみたいですが、続編観なくてもいいかなぁ。そのほうがこの作品をすぐ思い出せる。
アウトロー
南北戦争末期、妻子を殺されてしまった農夫の復讐と旅先で出会う仲間と家族を築いていく西部劇。
これもBSかWOWで録画していたものを後日観賞。
イーストウッドのことなんて「ミリオンダラーベイビー」以降しか知らないペーペーな僕としては、きちんと「許されざる者」以前の彼を追いかけなくてはいけない、と常々感じており、時間があったりTVでやっていたらチャンス!とばかりにチェックしている身です。
とはいうものの、まだダーティーハリーとか荒野の用心棒といった有名どころしかまだ観ていないわけで、これまぁ有名どころか。まだまだ私、本日、未熟者。
観終わった直後の感想としては、最初の話からだいぶ方向変わっちゃってるなぁこれ、でした。
とはいえ、前半での逃亡劇での暗い感じから、徐々にパーティーが増えて一家の城を立てていくってのがもはやRPG(こんな風に観てはいけない作品なんだろうけど・・・)で、その仲間たちのおかげで復讐に刈られていた主人公が、徐々に温厚になり人間的になっていく姿がまたステキ。
中でも印象的なのが、インディアンに襲われたことで、気転を利かせてあえてインディアンが住む場所へ奇襲をしに行くシーン。
実際は奇襲でなく交渉で、共に生きることをしないか、と提案し和解するシーンは感動。
それが最後のセリフにのしかかってくるわけで、あぁこの映画はだれもが戦だったり戦争の痛みを持ったまま生きていて、だからって・・・ってことなのかなと。
後で調べてみるとこれアメリカ建国200周年記念作品ということで、あ~なるほど、単なる西部劇でなくてアメリカの歴史もキチンと踏まえて描いていたのかと。
しかもこれ76年製作って、西部劇のブームとっくに過ぎてたときに作ったってのも深い。
だからこそ、一人の男の復讐劇なんかで片付けるんでなくて、これまでアメリカがしてきたことと、これからどうするべきかってのを物語で提示していたんだなと。それにしても何も変わってねえけどw
鉄男
あるサラリーマンの体が鉄だらけになっていく姿を描いたサイバーパンクホラー。
う~んなんでしょう。とりあえずこの映画は「かっこいい」映画だったと思う。
やけに抽象的な言葉から入ってしまうわけですが、とにかく超細けぇ~~カット割で疾走感を出して、局部から急にドリル状の尖ったアレがでてきて、無意識に恋人にズドンとやってしまうグロテスクな描写、全編モノクロでありながら人物の汗だったり背景だったりってのを際立たせるために、光沢をものすごく出すことで白と黒のコントラストがはっきりしている画質、あとはもう田口トモロヲですね。まさに怪演。
最初登場したときの狂った踊りをみて、おもわず「カッケェ~」ってTVの前で言っちゃったもんなぁ。
とまぁ、映画の作り方だったり見せ方の部分はホント素晴らしい。
にしても、結局どういう話かってのはいまいちわかってなくて、足に鉄を突っ込んだ男を田口トモロヲが車で轢いちゃって、しかも隠蔽した、だから蘇って復讐からの対決、そして合体って話で合ってるのかな?
めっちゃネタバレしてますけどw
もう劇薬過ぎて・・・。これ2時間以上あったらきついです。70分とかでホントよかった。それ以前に作るのマジ大変だったろうなこれ。
コマ撮りしながら人物が少しずつ鉄化してくから美術さんもかなり重労働だったでしょう、トモロヲさんもか。
そしてこの映画は「桐島、部活やめるってよ」で前田と彼が好きな子(橋本愛がやってた役)がイオンシネマらしきところで観てるわけですが、まぁ好きな子が鉄男を一人で観にきてたら、あ、気が合うかもって思うよなぁ。
エデンの東
温厚で誠実で賢く、さらに父に忠実な兄とは真逆の弟。母親を知ることで自分をった問題児が、それでも父に好かれようと懸命に生き、そして若気の至りなる過ちを犯してしまう青春の1ページを描いた、永遠の名作。
これまたBSプレミアムで録画した作品を後日観賞。
ジェームスディーンという人物はもちろん知ってはいたが、なぜ今まで彼の作品を観てこなかったんだろう。
僕が働いていたレンタルビデオ屋にも並んでいたはずなのに。
あれこれジャンルを問わず映画を観るようになってまだ日は浅いんだけど、やっぱり「昔の映画」ってすごく新鮮に感じる。今の映画にはない何かがある。それが世に言う駄作だったとしても、僕にはものすごく眩しい光に感じる。
そしてとうとうジェームスディーンの作品にお目にかかれる機会がきたわけで、観終わった後はもちろん、後の悔ですよ、オレ今まで何でこれ裂けてきたのよ、と。
なんですか彼のあの子犬みたいな眼差し。で、奥に潜むやんちゃ感というか渦巻く憎しみというか、正にこの映画の主人公そのものがジェームスディーンでしたよ。
話の流れとしては、父親に反抗的な態度をとる主人公が、母親を見つけたことで自分がナニモノなのか、またどちらに似ているのかを知ったうえで、それでも父親に認めてもらいたいと一生懸命媚売ったり、いいとこ見せるんだけど、それでも父親は認めてくれなかった。
だからその腹いせに、母が死んだと思ってる兄に真実を見せることで、今まで反対していた戦争に急に兄が参加した事を知り、お父さんぶっ倒れるわけです。
主人公が行った行為に対してこのまま去っていいの?と必死にとめる兄の婚約者が、キャルも父親も説得し、ラストシーンでの親子の光景に涙が止まらない、ジ・エンドという話。
あぁこれは主人公と兄ちゃんとでカインとアベルみたいなことを描いてるんだろうなと思ったら劇中のセリフで言及してたのでそういうことかと。
なんでしょうね、僕観ていて感じたのは、やはりキャルと同じ気持ちでいたというか、反抗心から色々イタズラしたことに散々怒鳴っておいてそれでもわたしはお前を許そう、とか何この親父神様ぶってんだよ腹立つ!から始まって。
キャルが渾身のアイディアで効率を上げたレタスの収穫も、褒めたもののやり方がダメだったことでまた叱る。いやそこはさ、子供なんだからさ、結果的にはよかったがそこに至るまでの過程がよくない、盗んだものを返しに行くぞ一緒に、くらいのさ優しい父親にはなれないのかよ。
そして最後は戦争で物価の上がった大豆を先物取引で儲けて、それで父のビジネスを負債をカバーしてよと、父の誕生日にプレゼントしたのに、戦争反対だった父が戦争で儲けた金など受け取れん!返して来い!って頭ごなしに怒鳴るのも、マジ腹立つ。
オレがキャルなら最後の寄り添うシーンなどありません。こっちから絶好ですよこんな親父。この稼いだ金で独立だボケ!
と、このようにキャルにどっぷり感情移入していたせいで、兄貴むかつく、親父むかつく、お母さんキャラ最高、という気持ちでした。
なので、最後のシーンは全く泣けなかったです。いい話で終わることに罪はないのですが。
オレはやっぱり悪い子だな。
謎の超好戦的種族であるエイリアンが、前作でのジャングルからコンクリートジャングルへと場所を移し、再び狩りをし始めていく、シリーズ第2作。
14日公開の「ザ・プレデター」。
プレデターに思い入れのない僕は、随分前にシュワちゃんの第1作目を観賞し、それまでだったわですが、2もある事を知り、とりあえず観賞。
結果としては前作でのジャングルのほうが、光学迷彩の強みもあって恐怖だったし、何よりシュワちゃんというもしかしたらこの醜い顔の知的生命体を倒すことができるかもしれない、という淡い期待を抱きながら観賞できたので楽しかったわけですが、その前作で感じた面白い要素が2では全然突出してなくて、ちょっと肩透かし。
一応このエイリアンの性質だったり特徴ってのがここで具体的になってくるから、そういう意味ではみておいてよかったという部分はあるし、地下鉄内での真っ暗な中での攻防戦は迫力ありましたね。
ただ近未来のロサンゼルスにしては、製作年から6年後というめちゃ中途半端な近未来設定で、とりあえず街の治安が最悪な状態ってのと、温暖化がやばいという部分しか描かれてないのがなんとも。そこはテクノロジーも進化してようよ。
まぁあとはダニークローバーがザ・現場刑事っていう熱い男で、観ていてホントに熱かったし、暑苦しかったんだけど、やはりシュワちゃんのような百戦錬磨的なキャラではなく、その辺の一般人に毛が生えた程度の強さで、尚且つ高所恐怖症って弱点も重なって、てんで弱く見えてしまって。
結構奮闘するんだけどねぇ。
そもそもダニークローバーって時点で、オレにはリーサルウェポンなんで、ここでリッグス登場したら対等に戦えそうだなって、勝手に妄想クロスオーバー、略して妄クロしてました。はい。
とりあえず、AVPとプレデターズは観なくていいかなぁ。
あれ、どの感想もボリュームあったな。
そうでもないか。
ほかにもおさらいで「ナッシュビル」」とか「ザ・プレイヤー」とかのアルトマン作品を観たり、「マンアミーア」やら「サニー」やらの新作映画予習とか、今BSで毎週やってるワイスピをながら観したりとか、相変わらず常に映画のある生活です。
モンキー的には「エデンの東」が今回一番楽しめたかな。
とりあえず、来月2回目のTwitterライブ配信映画トークやるにあたって、バディムービーを見直しております。
リーサルウェポンは外せないんだよなぁ。てか俺ラッシュアワー観たことないんだよなぁ。観ようかなぁ。いや好きなやつからだな。オススメするわけだし。
一応3本紹介予定するつもり。ベタなのと、飛び道具と、これ忘れてない?ってやつ。
ではまたぁ~。